性病(性感染症)の治療「抗生剤の服用、注射、塗布により病原体の除去が中心となる。」 | 宅配ドクター

ひろと
検査をして陽性ならば治療が始まると思うけど。

どんな治療になるんだろう?

さくら
治療ってどのくらいの期間かかるの?
まさお先生
初めて感染した人は特に心配だろうね。

病気の種類によって簡単に治るのか?長期間かかるのか?薬の服用なのか?薬を塗るのか違うんだよ。

では、これから病気毎にどのような治療がなされるのか解説しよう。

淋病の治療

淋菌を体内から排除するために、抗菌化学療法と呼ばれる抗生剤を経口摂取(錠剤を口から飲む)か注射により体内に注入します。

日本ではキノロン系、ペニシリン系、テトラサイクリン系、セフェム系の抗生物質が使われてきましたが、キノロン系と呼ばれる抗生剤に対して耐性を持つ淋菌が増加しており問題化しています。

そのようなことから、使用される薬物治療は下記の治療ガイドラインが日本性感染症学会から推奨されています。

注射薬
セフトリアキソン、メロペネム、セフォジジム、セフォペラゾン、ピペラシンリン
経口薬
セフィキシム、セフジトレン、セフォテラム

参照記事:淋病(淋菌感染症)「感染力の強い病原体の細菌が性行為により性器、尿道、喉感染し、10代後半から30代に感染者が多い。」

クラミジアの治療

クラミジアに対して有効な抗菌薬による治療が行われ、注射より経口摂取にて行われることの方が多いです。

この細菌は特異な増殖サイクルで増殖し、増殖サイクルは2~3日です。

薬剤は増殖する間に作用すると有効であるとされるため、クラミジアを死滅させるためには3~4回作用させることが必要とされます。

経口薬
マクロライド系抗菌薬・・・・クラリスロマイシン400mg2回7日間、アジスロマイシン1000mg1回1日
ニューキノロン系抗菌薬・・・レボフロキサシン300mg3回7日間、トスフロキサシン300mg2回7日間、ガチフロキサシン400mg2回7日間
テトラサイクリン系抗菌薬・・・ミノサイクリン200mg2回7日間、ドキシサイクリン200mg2回7日間
注射薬
ミノサイクリン・・・100mg1日2回

ニューキノロン系の抗菌剤は、クラミジアに対しては非常に有効な薬剤ですが淋菌の耐性があるので淋菌感染症の疑いがある場合は使われません。

「抗菌薬への耐性が著しい淋菌に比べ、クラミジアは抗菌薬耐性化は稀で、服薬直後に症状が軽快することが多いとされます。

参照記事:クラミジア「性行為により30%~50パーセントの確率で感染し、自覚症状があまりない。」

トリコモナスの治療

トリコモナス症の治療に使用される薬剤はニトロイミダゾール系の薬剤が使われ、メトロニダゾールやチニダゾールが使われます。(妊婦の使用には控えられています。)

経口摂取
メトロニダゾール500mg2回10日間
副作用
頭痛、吐き気、嘔吐が出る場合があり、内服後3日間は禁酒しなければならない。

持続感染がある場合は、パートナーと同時に治療がなされます。

効果が無い場合は、2g単会投与が3日ないし5日行われます。

参照記事:トリコモナス「原虫が性器内に入り込み炎症をおこし、性行為による感染以外に下着、タオル、便器、浴槽の共有での感染もある。」

カンジダの治療

女性のカンジダ保有率は30%とされ症状が出ないようであれば問題にされません。

おりものの増加、かゆみ、外陰や膣の炎症がある場合や膣より大量のカンジダが検出された場合は治療がなされます。

カンジダの治療に使用されるものには経口薬は無く、膣錠、軟膏、クリームなどが使用されます。

膣錠
エンペシド膣錠、オキナゾール膣錠、フロリード膣坐剤、エルシド膣錠

膣錠にはエンペシド膣錠などのように毎日挿入するタイプのものと、オキナゾール膣錠(600mg)のように1週間に一度挿入するタイプのものがあります。

軟膏は、イミダゾール系が効果が高い
イミダゾール系のラノコナゾール、塩酸ネチコナゾール、クロトリマゾール、ケトコナゾール、ルリコナゾールなどが処方される。

参照記事:カンジダ「健康な人でも持っている常在菌で、疲れやストレスなど抵抗力が落ちることで発症する。」

梅毒の治療

梅毒は投薬による治療がなされ、半世紀にわたり今もなお有効でペニシリンに耐性のある梅毒はまだ出ていません。

治療には梅毒を駆除するのに十分の濃度を7日間以上保つことであるとされます。

梅毒の進行具合により投薬期間が変わり、早期梅毒は4週間ですが晩期梅毒の場合は8週間になります。

薬剤は経口摂取によるもの、注射によるものがある。

薬剤名
サワシリン、パセトシン、バカシル、ペングローブ、ビクシリン、ペントレックス、シンシリン、マキシペン、バイシリンV2、アセチルスピラマイシン、キタサマイシン、エリスロマイシン、テトラサイクリン、ミノマイシン、ビブラマイシン
ぺニシリン・アレルギーの場合
塩酸ミノサイクリンまたはドキシサイクリンを、ただし、妊婦の場合にはアセチルスピラマイシンを内服投与になります。

参照記事:梅毒「感染経路は性行為、妊娠中、出生時の母子感染による、ペニシリンにより治癒するが病期を経て進行し第三期以降は治療が難しくなる。」

HIVの治療

現時点ではHIVウィルスを体内から完全に排除することは不可能ですが、次々と抗ウィルス薬が開発され、ウィルス増殖の抑制やCD4陽性リンパ球数など免疫機能の回復が可能となりエイズの発症を遅らせ長期予後が期待できるようになりました。

抗HIV薬は核酸系逆転写酵素阻害薬、非核酸系逆転写酵素阻害薬、プロテアーゼ素阻害薬の3種類があり、これらを組み合わせて投与されるのが一般的です。

核酸系逆転写酵素阻害薬
ジドブジン、ジダノシン、ザルシタビン、ラミブジン、サ二ルブジン、アバカビル、テノフォビル、エムトリシタビン
非核酸系逆転写酵素阻害薬
ネビラピン、エファビレンツ、デラビルジン
プロテアーゼ素阻害薬
インジナビル、サキナビル、リトナビル、ネルファナビル、アンプレナビル、ロピナビルR、アタザナビル、ホスアンプレナビル

参照記事:エイズとHIV感染症「ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が免疫細胞に感染し、免疫細胞を破壊して免疫不全を起こす疾患で血液や精液などの体液を介して感染する。」

B型肝炎治療とC型肝炎治療

B型肝炎ウィルスやC型肝炎ウィルスを体内から排除する薬剤を投与する治療がなされます。

使用される薬はインターフェロンβ及びαの投与を4週間から6か月投与されます。

その他、抗HIV薬の核酸誘導体のラミブジンがB型肝炎ウィルスにも有効であることから投与されるようになりましたが、耐性ウィルスが出現することがあります。

参照記事:ウィルス性肝炎(B型肝炎とC型肝炎)|感染後に慢性化すると5~10年後に肝硬変や肝臓がんに進む可能性

ヘルペスの治療

ヘルペスウィルスを体内から排除する薬剤の投与が行われます。

抗ヘルペススウィルス剤によりウィルスの増殖を抑え、感染後に産生される免疫力で治癒を目指すことです。

感染から発症するまでに神経節に潜伏感染してしまうと抗ウィルス剤では排除することが難しく再発する恐れがあります。

抗ヘルペスウィルス剤の種類

アシクロビル
効果が強く経口投与が可能であり、治療の第一選択肢として長く使われています。

注射による全身投与ができ、軟膏として直接患部へ塗布するものもある。

この薬は腸管による吸収効率が悪いので血中濃度を維持するために200mgを1日5回服用する必要がある。

バラシクロビル
アシクロビルの改良薬で、腸管吸収率が非常に高く500mgを1日2回の服用で十分な血中濃度を維持することが出来る。
ビタラビン
この薬は効果は非常に高いが副作用もあるので全身投与をされることは少なく、軟膏として局所への塗布で使われる。

参照記事:性器ヘルペス|ウィルスが体内に残り再発することが多い

マイコプラズマの治療

この細菌に有効な抗菌剤が使用され、マクロライド系、テトラサイクリン系、ニューキノロン系が有効であるとされます。

これらの抗菌薬を投与した化学療法で自覚症状の改善が見られ、クラミジアや非クラミジアの尿道炎にも有効であるので尿道炎の治療に使われることが多い。

参照記事:非クラミジア・性非淋菌性の尿道炎|原因菌は大腸菌、ブドウ球菌、緑膿菌、マイコプラズマ、ウレアプラズマ

尖圭コンジロームの治療

治療には物理的療法と薬物療法で治療がなされます。

初発では外科的切除、電気焼灼、凍結療法が行われ物理的除去がなされるが、再発を繰り返すときはインターフェロンの局所注射などが行われます。

外科的切除

局所麻酔で患部を切除する治療です。

この方法では組織が得られるので病理組織でDNAを検出して同定検査をすることが可能です。

電気焼灼

電気メスで患部を焼きます。

病巣が大きい場合は外科的切除よりこちらを選択するケースが多いようです。

凍結療法

凍結療法とは液体窒素を綿棒に染み込ませ病変部に押し付け凍結させる方法です。

この療法では麻酔が必要がなく、傷跡を残さない利点がありますが、病巣が大きい場合は凍結が困難になります。

また、治療後の再発が多いので予後観察が重要となります。

イミキモド

ウィルス感染細胞傷害作用のある免疫調整外用薬で、病変部位に適量を塗布する療法です。

傷も残らず副作用もないので非常に優れた治療法です。

レーザー

病変が広範囲に広がった場合に有効で、副作用もないのですがコンジロームへの治療での使用は保険点数が加算されないので使用されません。

ポドフィリン

綿棒に薬剤を付け患部に塗布する療法ですが日本では製造販売されていません。

副作用として潰瘍を残す場合があります。

5-フルオロウラシル軟膏

DNA合成阻害薬で物理的治療が困難な、尿道や膣にできたコンジロームの治療に使われます。

インターフェロン

病変への局所麻酔や全身投与がなされ、有効ですが副作用もありコンジロームへの仕様は保険適用されず自費治療となる。

参照記事:尖圭コンジローマ|軟膏を塗布するかレーザー治療、液体窒素で除去

ケジラミの治療

治療外用剤を用いるときは患部のみでなく全身にくまなく塗布をします。

使用される薬剤:硫黄剤、安息香酸ベンジル、クロタミトン、γ-BHC、ぺルメトリン

参照記事:毛じらみ症の症状、原因、治療法|動物の毛根に寄生する虫で、感染すると激しいかゆみ

ひろと
感染すると治療まで大変だね
さくら
うん、時間もお金もかかっちゃう。
まさお先生
性病はどれも放置すると治療が難しくなり、深刻な後遺症を残す可能性がある。

だから、早期発見して早期治療することが大切なんだね。

症状が無くても心当たりがあったら検査をしようね。

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