性病(性感染症)の治療に使われる医薬品「細菌、ウィルス、原虫、寄生虫など、それぞれの病原体に効果的な薬が処方される」 | 宅配ドクター

性病の治療薬

ひろと
治療が始まると薬がつかわれるんだよね?
さくら
どんな薬が処方されるの?
まさお先生
細菌、ウィルス、原虫、寄生虫が病原体なんだけど、治療の際にはそれぞれの病原体にあった薬が処方されるんだ。

では、主な病気とその病気の治療に使用される治療薬について説明しよう。

参照記事:性病(性感染症)の治療「抗生剤の服用、注射、塗布により病原体の除去が中心となる。」

細菌や原虫が病原体となるもの

クラミジアの治療薬

日本で最も報告数の多い性感染症。クラミジア・トラコマチス菌が病原体で、治療薬には抗菌薬が用いられます。

内服薬

テトラサイクリン系
製品名:ビブラマイシン
ニューキノロン系
製品名:クラビット
マクロライド系
製品名:ジスロマック、アジスロマイシン(ジスロマックのジェネリック)

クラビットやビブラマイシンは通常7日間継続して服用する必要がありましたが、2004年に登場したジスマロックは1回緒服用で治療が可能です。

参照記事:クラミジア「性行為により30%~50パーセントの確率で感染し、自覚症状があまりない。」

淋菌感染症の治療薬

淋菌による感染症の治療には、クラビットをはじめとするニューキノロン系薬に対する耐性菌が増えていることから、現時点での有効な治療は以下の注射薬(1回のみの治療)の投与のみとされています。

筋肉注射
スペクチノマイシン
静脈注射
セフォジジム
静脈注射
セフトリアキソン

参照記事:淋病(淋菌感染症)「感染力の強い病原体の細菌が性行為により性器、尿道、喉感染し、10代後半から30代に感染者が多い。」

トリコモナスの治療薬

トリコモナス原虫(寄生虫)によって引き起こされる感染症には抗原虫薬、抗菌薬が用いられます。

内服薬または膣錠

メトロニダゾール系
製品名:フラジール(経口・膣薬)
チニダゾール系
製品名:ハイシジン(膣錠)

 

参照記事:トリコモナス「原虫が性器内に入り込み炎症をおこし、性行為による感染以外に下着、タオル、便器、浴槽の共有での感染もある。」

梅毒の治療薬

梅毒トレポネーマという細菌に感染することで発症するこの病気にはペニシリン系抗生物質が治療に用いられます。

内服薬

ペニシリン系抗生物質
アモキシシリン製品名:アモリンカプセル

参照記事:梅毒「感染経路は性行為、妊娠中、出生時の母子感染による、ペニシリンにより治癒するが病期を経て進行し第三期以降は治療が難しくなる。」

カンジダの治療薬

真菌の一種であるカンジダ菌が増殖して発症するこの病気には抗真菌薬と軟膏やクリームを患部に塗って治療します。

イミダゾール系抗真菌薬
製品名:アデスタン、オキナゾール、ニゾラール(クリームまたは膣錠)

参照記事:カンジダ「健康な人でも持っている常在菌で、疲れやストレスなど抵抗力が落ちることで発症する。」

B型肝炎ウィルス、C型肝炎ウィルス、ハイリスクHPVウィルス、HIVなどウィルスが病原体となるもの

B型肝炎ウィルスの治療薬

かつては輸血や注射器などの使いまわしで感染することが多かった感染症ですが、近年、ウィルスチェックの厳格化や衛生意識の向上で、こうした経路の感染は減少し、性行為による感染がほとんどとなっています。

治療には抗ウィルス剤が用いられます。

内服薬

抗ウィルス剤ラミブジン
(製品名:ゼフィックス)

参照記事:ウィルス性肝炎(B型肝炎とC型肝炎)|感染後に慢性化すると5~10年後に肝硬変や肝臓がんに進む可能性

C型肝炎ウィルスの治療薬

B型肝炎と同様、輸血や血液資材、注射針などで感染することはほとんどなく、不衛生な状態でのピアスや刺青、ハリ治療や覚せい剤のまわし打ちなどで感染するケースが増えています。

性行為や母子感染はごくまれです。

治療には、ウィルスを排除する薬が用いられます。

内服薬

C型肝炎ウィルス薬リバビリン
(製品名:レベトール、コペガス)とペグインターフェロンの併用で治療が行われます。

参照記事:ウィルス性肝炎(B型肝炎とC型肝炎)|感染後に慢性化すると5~10年後に肝硬変や肝臓がんに進む可能性

ハイリスクHPVウィルスの治療薬

子宮頸がんの原因となるHPVウィルスにはガンになる可能性が高いハイリスクタイプとそれだけでガンになる危険性が少ないローリスクタイプに分かれています。

検査によってどちらのタイプかは診断することができるようになり、ワクチンは作られていますが、ハイリスクHPVウィルスの抗ウィルス薬は現在までのところ、開発されていません。

参照記事:ハイリスクHPV(ヒトパピローマウィルス)とは?「子宮けい癌を起こす危険なウィルス」

HIV エイズを発症させることを遅らせる薬

HIVの治療はウィルスを根治するのではなく、ウィルス量を抑え続けことで免疫力を維持あるいは回復させ、その状態を維持していくことが目的となります。治療を始めたら一生、薬を飲み続けていくことになります。

現在のHIV治療の主流は、3~4種類の薬を併用して行うHAART(Highly Active Anti-Retroviral Therapy:強力な抗ウィルス治療)です。

ただし、治療を始めたあとに、中途半端に服用をやめてしまうと、ウィルス耐性ができてしまい将来的な治療の選択肢を狭めてしまうため、患者側が厳格に自己管理をしながら薬を服用する必要があります。

()内は製品名 すべて内服薬

核酸系逆転写酵素阻害剤
ジドブジン(レトロビル)アバカビル(ザイアジェン)など
非核酸系逆転写酵素阻害剤
ネビラピン(ビラミューン)エファビレンツ(ストックリン)
プロテアーゼ阻害剤
リトナビル(ノービア)ネルフィナビル(ビラセプト)
インテグラーゼ阻害剤
ラルテグラビル(アイセントレス)ドルテグラビル(デビケイ)
CCR5阻害薬
マラビロク(シーエルセントリ)

参照記事:エイズとHIV感染症「ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が免疫細胞に感染し、免疫細胞を破壊して免疫不全を起こす疾患で血液や精液などの体液を介して感染する。」

その他の感染症と治療薬

毛じらみの治療薬

しらみの一種である毛じらみが寄生することで発症する感染症。市販の治療薬で駆除することができます。

フェノトリンパウダー
(製品名:スミスリンパウダー)
フェノトリンシャンプー
(製品名:スミスリンL)

参照記事:毛じらみ症の症状、原因、治療法|動物の毛根に寄生する虫で、感染すると激しいかゆみ

性器ヘルペスの治療薬

単純ヘルペスウイルスの増殖によって発症する感染症です。抗ウィルス剤を用いて治療を行います。

口唇ヘルペスの治療薬は性器ヘルペスの治療に使用することはできません。

内服薬

塩酸バラシクロビル
製品名:バルトレックス
アシクロビル
製品名:ソビラックス(塗り薬や注射薬も)
ファムシクロビル
製品名:ファムビル

参照記事:性器ヘルペス|ウィルスが体内に残り再発することが多い

尖圭コンジローマの治療薬

ヒトパピローマウイルス(HPVウィルス)の感染で起こる感染症です。

HPVウィルスは80種類以上あると言われていますが、尖圭コンジローマはHPV6型、HPV11型、またはHPV16型と呼ばれるタイプが原因となります。

治療には抗腫瘍性抗生物質外用剤などが用いられます。

外用薬

抗腫瘍性抗生物質外用剤
ブレオマイシン(製品名:ブレオS軟膏)
ウィルスに対する免疫力を高める薬
イミキモド(製品名:ベセルナクリーム)

参照記事:尖圭コンジローマ|軟膏を塗布するかレーザー治療、液体窒素で除去

非クラミジア性・非淋菌性尿道炎の治療薬

淋菌やクラジミア菌以外の菌(大腸菌、緑膿菌、腸球菌、ブドウ球菌、マイコプラズマ、クレブシエラ、レアプラズマ)に感染することで起こる感染症です。

治療には抗菌剤が使用されます。

内服薬

テトラサイクリン系
製品名:ビブラマイシン、ミノサイクリン
ニューキノロン系
製品名:クラビット
マクロライド系
製品名:ジスロマック、アジスロマイシン(ジスロマックのジェネリック)

参照記事:非クラミジア・性非淋菌性の尿道炎|原因菌は大腸菌、ブドウ球菌、緑膿菌、マイコプラズマ、ウレアプラズマ

疥癬(かいせん)の治療薬

ヒゼンダニというダニが皮膚に寄生することで起こる皮膚病です。

通常疥癬と角化型疥癬の2種類があり、角化型疥癬は非常に感染力が高いことで知られています。

治療は駆虫剤とかゆみを抑える抗ヒスタミン薬が併用されます。

駆虫剤 内服薬
イベルメクチン(製品名:スクロメクトール)
外用薬
フェノトリンローション(製品名:スミスリンローション)、クロタミトンクリーム
抗ヒスタミン薬 外用薬
クロタミトンクリーム(製品名:オイラックスクリーム)
抗ヒスタミンの内服薬が併用されることもあります。

参照記事:疥癬(かいせん)|ヒゼンダニと呼ばれる小さなダニが肌の角層に寄生する

軟性下疳(なんせいげかん)の治療薬

軟性下疳菌に感染することで発症する感染症で性行為によって感染します。

感染すると、生殖器とその周辺に潰瘍やしこりができたり、出血が見られたりするようになります。

治療には抗生物質、抗菌剤を使用します。

内服薬

マクロライド系
エリスロマイシン(製品名:エリスロマイシン、アイロタイシン)、ジスマロック
ニューキノロン系
塩酸シプロフロキサシン(製品名:シプロサキシン)

筋肉注射

セフェム系
セフトリアキソン(製品名:ロセフィン)

外用薬

ゲンタマイシン硫酸塩
(製品名:ゲンタマイシン軟膏)

参照記事:軟性下疳(なんせいげかん)|菌が原因で性器周辺の皮膚や粘膜に潰瘍ができる

細菌性膣症の治療薬

性器カンジダ症や膣トリコモナス症のような特定の病原菌や原虫によるものではなく、常在菌の増殖によって起こるのが細菌性膣症です。

膣内の善玉菌が減って、悪玉菌が増えた状態が続くと発症します。

妊娠中にかかることも多い症状です。

そのため、感染症というくくりではあるものの、性感染症であるとは言い切れません。

妊娠中は内服薬ではなく、膣錠によって治療します。

内服薬または膣錠

メトロニダゾール系
製品名:フラジール
クロラムフェニコール系
製品名:クロマイ、クロロマイセチン

参照記事:細菌性腟症|常在菌と呼ばれる一般細菌がバランスを崩すことで起こる膣炎で特定の病原性細菌がない

サイトメガロウィルスの治療薬

サイトメガロウイルス(CMV)に感染することで起こる感染症です。

人と人との接触によって感染するウィルスで子どもや大人が初めて感染すると軽い症状ですみますが、妊娠中に初めてCMVに感染すると胎児にウィルスが移行し、低出生体重や小頭症、肝機能異常、難聴などの重篤な先天性の症状を引き起こすことがあります。

治療には抗ウイルス剤や抗サイトメガロウイルス化学療法剤が用いられます。

抗ウイルス剤
内服薬
ガンシクロビル 製品名:デノシンカプセル
点滴
ホスカルネット 製品名:ホスカビル

CMV 高力価γグロブリンやヒト型抗CMV単クローン抗体が投与されることもあります。

参照記事:サイトメガロウイルス感染症|ヒトヘルペスウイルスの一種サイトメガロウイルス(CMV)による感染

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