
もともと膣粘膜は表面は分泌液でおおわれており水分で満たされているので、この分泌量が正常な範囲か異常なのかを見分ける必要があります。
目次
おりものの量が生理と生理の間に増える
排卵期の水っぽいおりものや乳白色のおりものでは心配ありませんが、痛みや出血が混じる場合は病院で診察を受けましょう。
基礎体温票をつけておけば、出血の時期が排卵期の低温相から高温相へ移行する時期に一致するかどうかを見分けることが可能です。
病気が原因でおりものが増える時の特徴
膣分泌液の形状から分類すると下記の通に分類されます。
- 顆粒状乾燥白色・・・・正常
- 黄色液性泡沫状・・・・トリコモナス
- 黄色濃汁様・・・・細菌感染による炎症 淋菌・クラミジア
- 黄白色チーズ様・・・・カンジダ膣炎
おりものの増加に加え他の症状がある場合はコチラをご参照ください。
参照記事:女性に多い性病の症状とは?
悪臭が有る場合
異物が入っている可能性
タンポンや避妊具が入れっぱなしになり、腐敗して悪臭を発している可能性があります。
自分で取り出せる場合は自分で取り出し、出せない場合は病院で医師に取り出してもらいましょう。
何らかの感染症になっている可能性
病原性のある微生物が原因の可能性があり、病原体を早期に確定し治療をしないと治りません。
完治しない状態で生活することで、再発を繰り返したり治療に数年を要する場合もでてくるので異常があると思ったら早めに検査をして原因体を見つけなければなりません。
「おりものが増え臭いがある場合は、トリコモナスに感染している可能性があります。」
参照記事:トリコモナス「原虫が性器内に入り込み炎症をおこし、性行為による感染以外に下着、タオル、便器、浴槽の共有での感染もある。」
悪臭が無い場合
下腹部痛などの痛みが無い場合は、心配はありませんのでデリケートゾーンを清潔にして体調を崩さないようにしてください。
ただし、女性が性病になっても症状が出なかったり症状が出ても軽いので気が付かないことがあるので注意が必要です。
症状が無くても注意すべき病気については、下記引き続きご参照ください。
膣や外陰部にかゆみや痛み、排尿痛などがある場合
病原性のある微生物が原因で膣炎や子宮頸管炎を起こしている可能性があり、感染部位は膣だけではなく尿道や膀胱にも感染するので治療をしないと治りません。
直近で異性との性行為があったならば、何らかの性病にかかっている可能性があります。
「臭いは無いがおりものの量が増える症状で考えられる性病は、カンジダ、クラミジア、淋病が考えられます。」
参照記事:淋病(淋菌感染症)「感染力の強い病原体の細菌が性行為により性器、尿道、喉感染し、10代後半から30代に感染者が多い。」
炎症、がん、ポリープなどが原因増える場合がある
おりものの量は一般的に排卵時に量が増えて、排卵期には半透明の糸を引くような形状で、卵胞期や黄体期には白か淡い黄色であるのが一般的で、薄く血性の分泌液が混ざる場合も考えられます。
このようなケースであれば生理的なもので心配する必要はありませんが、病気が原因でおりものの量が増える場合もあります。
もっとも多いのが膣炎、子宮頸管炎、子宮内膜炎、卵管炎などで炎症ですが、稀に、子宮がん、卵管がんやポリープなどがが原因となる場合もあります。
量が増えることが病気を示すことには必ずしもなりませんが、子宮、膣、外陰部の異常を見つけるきっかけにもなるので気になるようなら検査をして問題が無ければ安心することができます。