さくら
「性病とガンって関係なさそうだけど。」
まちこ先生
「実は性病とガンって深い関係があるのよ。

子宮けい癌は性行為によって感染するヒトパピローマウィルスが原因となってるの。

このウィルスは感染しても症状が出ないので、知らずに広まりつつある怖いものなの。」

さくら
「どこに感染するの?」

まちこ先生
「膣から子宮へかけて管のような構造になっているんだけど、膣と子宮の境界に子宮けい部と呼ばれる部位があるの。

ヒトパピローマウィルスが感染するのはこの部位なのよ。」

さくら
「膣の近くだからセックスで感染しやすいのね。」
まちこ先生
「全てのヒトパピローマウィルスがガンの原因になるわけではなく、子宮頸がんの原因となるのは高リスク型のHPVなの。

この高リスク型のHPVが、性行為の際に子宮けい部に感染することで子宮頚がんになるの。」

さくら
「怖い!そのウィルスに感染していたらどうしよう。」
まちこ先生
「ヒトパピローマウィルスに感染することは自体は決して珍しいことではないし、感染したからといってすぐに子宮頸がんになるわけでもなくてね。

性行為を経験した女性の5割~8割が30代前半までの間に1度は感染するといわれているわ。

ただ9割の人が自覚することなく、自身の免疫力でウイルスを撃退しているの。

その一方で残りの1割の人は本人の気付かないところで、入り込んだウイルスが長い間居座り子宮頚部をがん化させてしまうのよ。」

子宮頸がんとヒトパピローマウイルス(HPV)

子宮頸がんの原因は、ヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus:HPV)の感染が一番大きく、このウィルスには100種類以上のタイプがあり、このうち15種類ががんの原因となるタイプに分類されております。

このヒトパピローマウィルスは、セックスにより感染しますが感染しても症状が無いので自覚することはありません。

このウィルスの感染に気づかずに感染したまま放置すると、子宮頸がんが発生するとされます。

ヒトパピローマウィルスHPVが原因であることは判明していますが、どの程度の確率でガンになるかまではわかっていません。

ただ、はっきりわかっていることは子宮頸がん患者の9割から、このHPVが検出されています。

ですので、この子宮頸がんを予防するには、このウィルスに対するワクチンと子宮頸がんの検査をすることが大切です。

参照記事:ハイリスクHPV(ヒトパピローマウィルス)とは?「子宮けい癌を起こす危険なウィルス」

癌とは

ガンとは細胞が無秩序に増殖する病気で、ガンが発生すると周辺の組織や臓器に侵入し血流に乗り体の様々な部位へ転移します。

細胞のがん化は珍しいことではなく毎日多くのがん細胞が生まれますが、免疫機能によりエラーで生まれたがん細胞は排除されています。

排除からもれたがん細胞が長い年月をかけて変異増殖しガンになるのです。

正常な細胞から癌に変異するまで病変を段階的に繰り返し、ガンに変わる前段階の病変を前癌病変と言います。

前癌病変を見つけこの段階で治療ができればガンを防げることができますが、多くの場合は見逃されてしまいガンになってしまいます。

子宮頸がんとは

子宮頸がんは、子宮の入り口付近にできるガンでHPVと呼ばれるウィルスが原因であると考えられています。

このヒトパピローマウィルスは、性行為によって感染する事で知られ、従って性行為が盛んな若年層の女性に多いガンで、高齢になるほど発生率は減少しています。

感染後、すぐに発生するわけではなく10年20年といった長い時間をかけてガンになるので最近性行為をしていなくても安心はできません。

子宮頸がんは早期発見をすることが治療には大切なので、検査は非常に有効で、進行がんを防ぎ死亡を減らす効果が証明されています。

多くの先進国ではほぼ例外なく、子宮頸部細胞診による検診が行われていますが、日本では過去1年以内に検診を受けた女性は、25%程度にとどまっています。

発生する部位

子宮の入り口である頸部の上皮(表面の細胞)に発生します。

多い年代

30歳から40歳代で多いとされます。

子宮頸がんの病態

高リスク型のHPVが長期にわたり子宮頚部に感染すると、がんに進行する恐れのある異常な細胞が増殖しこの状態を異形成と呼びます。

この異形成が軽度の場合は自然治癒される場合も多いのですが、増殖が進むと子宮頸がんに発展する可能性が高くなります。

がん細胞が子宮頚部の表面(上皮)にとどまっている状態が初期の段階で、上皮内がんといいます。

それが上皮の下の基底膜を越えて広がってくると浸潤がんといい、他の場所に転移する可能性が高くなります。

子宮頸がん検診

子宮頸部の組織を採取して、細胞診によってがん細胞を検査します。

子宮頸部の組織からどのように検体を採取するかと言うと、子宮口付近の表面から綿棒でこすり、剥がれおちた細胞を顕微鏡で調べます。

検査を受けた方の100人に1人が、精密検査が必要となり、精密検査が必要な受診者の中でがんが発見されるのは10人に1人です。

子宮頸がんは、粘膜表面にとどまる上皮内がんと、粘膜より深く広がった浸潤がんからなり、上皮がんは早期がんなので子宮を温存できる可能性が高くなりますが、発見が遅れ浸潤がんの場合は、子宮を摘出しなければならなくなります。

子宮頸がんの検査キット

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細胞診による子宮頸がん検診はその有効性を証明する十分なな証拠があるにもかかわらず、日本のがん検診受診率は他の先進諸国と比較して格段に低く、順調に低下してきた死亡率 もここ数年上昇傾向にあります。

引用:日本における子宮 頸がん検診の現状と課題 産業医科大学 医学部 婦人科 松浦祐介 川越俊典 土岐尚之 蜂須賀徹

子宮頸がんの治療

初期の段階の上皮内がんでは一部を切除するだけで済みます。

切除で完治する場合は子宮を取ることもなく、その後体が回復すれば妊娠や出産も可能です。

それが浸潤がんとなると子宮摘出手術、または放射線治療を行うことになります。

一般的に放射線治療が行われるのは手術治療が難しい、かなり進行した状態で抗がん剤を併用した治療も行われています。

どちらにしても早期発見が重要になります。

子宮頸がんの低年齢化

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子宮けい部のがんは99.7%という高い確率でヒトパピローマウィルスが原因なので、このウィルスの検査を受けることで早期発見が可能なの。

一昔前までは大人の女性の病気とされていた子宮頸がんが、最近では20歳から検査を受け注意するべき病気なのよ。

この背景には子宮頸がんの深刻な若年化があり、早い内から性行為をすることによって、若い内にウィルスに感染し子宮頸がんに発展するリスクも上げているの。」

さくら
「若いからと言って油断できないのね。」
まちこ先生
「だから、定期的にこのヒトパピローマウィルスの検査と子宮けいガンの検査を受けて早期発見をしようね。」

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